新日本プロレス "DESTRUCTION in HIROSHIMA" に行ってきました。 

昨年秋の広島大会から約1年ぶりのプロレス観戦。今回は「DESTRUCTION(破壊)」という大会名も付けられてビッグマッチが組まれました。本当は明日早いから寝ないといけないんだけど、こういう感想的なやつは余韻が残っているうちにサッサと書いてしまった方がいいと経験上の何かが訴えかけてくるので、取り急ぎ全試合の雑感を書きます。細かい説明すっ飛ばしてるから何の事だかわからん人には全くわからんと思いますが、適当に読んでください。あと、画像無いのでそこんとこヨロシクだよ。

 

 

【第1試合】キャプテン・ニュージャパンヨシタツ、真壁組 VS リコシェ、小島、天山組

今日はビッグマッチが多いのでいきなり有名レスラーが出てくるよ!ってことで第1試合にしては結構豪華メンバーな印象。そんな中でもテンコジ人気はやっぱり健在で、天山のモンゴリアンチョップには「シュー!!シュー!!」と観客は音を立て、小島の一連のムーブには「いっちゃうぞバカヤロー!!」と叫ぶというお約束もしっかりあった(尚、小島はこの後急襲されいっちゃう事が出来なかった模様)。真壁がテンコジにかなり突っかけてたのは第1試合な事に不満があったのかどうかは定かではない。試合はモンスターエナジーみたいな配色が気持ち悪いキャプテン・ニュージャパンが、小島のラリアットに轟沈するという誰も傷つかない結末で幕を閉じた。

 

【第2試合】タイガーマスク、本間、中西、永田組 VS デビッド・フィンレー、田口、ボビー・フィッシュ、カイルオライリー

永田さんの入場曲はカッコいい。プロレス入場曲の中でも屈指の名曲だと思う。それでいてキックやサブミッションを主体とした華麗なファイトスタイル、青というイメージカラーを押し出した爽やかさを併せ持つ。なのに、なのに、それなのに何故天下が取れなかったんだ永田さん。やはり、顔なのか。そうなのか、顔なのか。でもそれは生まれ持ったもんだから仕方ないじゃないか、なんて神様は酷い事をするんだとか考えてたらタイガーマスクがマットに沈んでました。

 

【第3試合】バレッタロッキー・ロメロ組 VS タンガ・ロアタマ・トンガ

どんなにオペラ座の怪人のような派手なメイクをしても、トカゲのように不気味に背面を這っても、タマ・トンガさんが放つイイ人オーラは隠せない。観客もみんな「タマちゃ~ん」とか言ってる。タマちゃんなんて言われるのは玉袋筋太郎タマ・トンガくらいのものだ。サザエさんのタマはなぜかタマと呼び捨てされるし。しかし、タマちゃんは強いのだ。なんかよくわからん技でロッキーロメロからフォールを奪って見事勝利。観客からはやっぱり「タマちゃ~ん」という声援が飛んでいた。

 

【第4試合】石井、後藤組 VS チェーズ・オーエンズ高橋裕二郎

バレットクラブに移籍してもイマイチパッとしない裕二郎。これからどうしていくんだろうかと入場前に考えてたら。お姉ちゃん2人組を侍らせて入場してきた。そうか、これがあるからまあいいんだろうな。それにしてもお姉ちゃん達のダンスは予想以上に癪が長い。テレビの分は結構カットされてるのが生で見るとよく分かった。後藤の入場曲も和風オペラみたいでかなり好き。しかし、後藤は自分自身も会社側もどうしたらいいのかよくわからなくなってるんじゃないだろうか。G1では決勝に進んだけど、勝てる雰囲気は全くなかったし。大幅なキャラ変更が出来るほど器用でもないだろうしなぁ。いっそスキンヘッドにして飯塚みたいな路線もアリなんじゃないか。本人断固拒否するだろうけど。試合は後藤がやや強引にGTRを繰り出してアッサリと終了。やっぱり、ちょっとショッパイかな。首をやられて帰り際にフラつきながらも観客と乱暴にハイタッチをするオーエンズさんもたぶんイイ人系。

 

【第5試合】KUSHIDA、ロビンソン、棚橋、エルガン組 VS BUSHI、EVIL、SANADA、内藤組

 

先に入場してきたロスインゴはEVILのテーマ曲が流れて先にEVILのみソロで入場。緑のレーザー光線のようなものを放ちながら釜を持って歩いてきた。レーザー光線はもちろん天井の上に当てて誰も害が無いようにする。その後入ってきた内藤はBUSHI、SANADAがオーバーマスクを被るなか、何も着けずに入ってきたのだが、エラくご機嫌な様子。そうか、カープが優勝したからなのか。入場後もカープTシャツを着たレフェリーにご機嫌に絡んでいた。そして後に入場の正規軍の方は何とエルガンのテーマ。新日本のエース棚橋がエルガンのテーマ曲で入場してきた瞬間、1年前とエルガンの扱いが全く違うことに驚いた。次回の神戸大会での内藤・エルガン戦の前哨戦であることをしっかりとアピールしていたのだとは思うけど。試合はエルガンが開始早々EVILの場外椅子攻撃で左ひざを負傷。エルガンはすぐに花道に下がってしまった。こうなると3対4で分が悪い正規軍は徐々に押されはじめ、ピンチ!!…というところで、なんだか足を引きずりながらエルガンがお約束で帰ってきた。バッタバッタと敵をなぎ倒して最後はEVILをパワーで粉砕。試合終了後は内藤にもエルガンボムを決めて、エルガンのエルガンによるエルガンのための前哨戦は終わった。

 

【第6試合】マーク・ブリスコジェイ・ブリスコ VS ニック・ジャクソンマット・ジャクソン

 IWGPタッグ選手権試合として行われたこの試合。どちらもタッグ屋、しかも兄弟タッグとあって試合に対する期待値はかなり高かった。しかし、結果からすればもう少し見せれたんじゃないかなーと少し残念に思った部分もあった。もちろん、コンビネーション攻撃とかは魅せるものがあったのだけど、タッグ屋VSタッグ屋ならではの予定調和というかなんというか。タッグ屋は全く違う個性のチームと当たる方が光るような気がする。ところで、この試合は自分の近くの席の男の子(たぶん小学生)が「ぶりすこーーー!!」と声援を送っていた。いや、どっちもブリスコなんだけど見分けがつかないから仕方ない。結果はツープラトン技を喰らったマット・ジャクソンがどっちかのブリスコにフォールされて終了。最後までブリスコ兄弟の区別がつかなかった。

 【第7試合】ウィル・オスプレイ VS アダム・コール

(ぶっちゃけ書くのそろそろ疲れてきた。あともう少しだ。頑張れ自分)

オスプレイは生で見ると肌がとても白い。イギリス出身のプロレスラーといえば、何といってもダイナマイトキッドを思い出してしまうんだけど、そういえば彼も白かった。対するアダムコールは入場時に上着を脱ぎ捨てた後に急いでリストバンドを装着しててなんだかほほえましかった。最初から付けとけばいいのにと思わないでもないけど、多分最初から付けておくと上着が着れないとか致命的な問題でもあるのだろう。あと、「アダムコールベイベー!!」って言いたいのか言わせたいのかハッキリして欲しいところ。言わせたいのなら観客を訓練しとかないと。試合は、オスプレイも健闘したものの、いかんせん技が軽い印象。アダムコールベイベーがベルトをシッカリと守った。そういえば、この試合はROH世界選手権試合でした(今さら言うな)。

 

【第8試合】オカダ・カズチカ VS バッドラック・ファレ

 

オカダはプロレスラーとしての自分の魅せ方を良く知っていて入場シーンに華がある。この入場シーンの華はプロレスラーにとって命なのである。逆に言うといい試合が出来ても華のある入場シーンが見せれないレスラーは、レスラーとしての価値が半減する。この試合は、観客すべてが大オカダコール。ファレのファの字も口にする観客はいない。まさにスーパーベビーフェイスだ。そんなオカダもファレは苦手としていて、敗れたケースは真っ向から受け止めようとして、そのまま轟沈するパターンがほとんどだった。それでも、今回もあくまでオカダは真正面から受け止めて勝つスタイルに拘った。結果、ファレに押されながらも、公約通りのツームストンレインメーカーピンフォール。観客誰もが幸せになるスーパーベビーフェイス、オカダカズチカは難敵ファレを打ち破ってハッピーエンド。

 

【第9試合】YOSHI-HASHI VS ケニー・オメガ

ハッキリ言ってしまえば、ヨシハシが勝つ可能性なんてほとんど無いと思っていた。そんな中での見どころは、ヨシハシがケニー・オメガを相手にどこまで自分の生き様を見せられるかどうかだった。このDESTRUCTIONでは、かつてないくらいにプッシュされ、まさにプロレス人生最大の見せ場が今まさにこの瞬間だった。果たして、そのヨシハシはその生き様を観客に見せつけた。最初はオメガと半々だったコールも、試合後半からは大ヨシハシコール。ヨシハシが全てを出し切りフォール寸前まで追い込む場面もあったが、最後はオメガの片翼の天使の前に沈んだ。しかし、1年前はオカダの刺身のツマ的な扱いだったヨシハシは間違いなく観衆の心を掴んでいた。勝ったケニー・オメガにはまだ余裕があったか。あと何回かの戦いを経て1.4東京ドームにチャレンジするのだろう。ただ、生で見たケニ・ーオメガはまだ、スーパースターの域には届いていない印象を受けた。1年前、AJスタイルズが纏っていたスーパースターとしてのオーラはまだ彼にはない。しかしそれもまだ無理はないのかもしれない。まだ彼はヘビー級に転向してから1年も経っていないのだ。来年の広島大会、彼がどんなオーラを纏って現れるのか、今からワクワクしている。

 

 

と、まあ駆け足で振り返るとこんな感じです。中邑、AJが退団した新日本だけど、こういう試合が出来ていればまだまだ大丈夫じゃないでしょうか。行ったことがない人は是非、生の試合を一度見てみてほしいと思います。テレビで見ているプロレスがその日から変わりますよ。