阪神ジュベナイルフィリーズ予想

先週のチャンピオンズカップは本命ジュンライトボルトが1着だったもののクラウンプライドまで押さえていなかった。3歳来たらゴメンナサイとフラグ立てていたら、本当に3歳が2.3着に残ってフラグ回収である。後から考えると展開の利があったクラウンプライドは普通に押さえるべき、福永だし。そして今週はその福永騎手が調教師に転身するというニュースも飛び込んできた。正直勿体ないと思うが、コントレイルで3冠取った達成感もあって次の目標を見つけたのだろう。残りのG1は間違いなく報道も増えると思うので要注目。

ということで今週も縁起を担いで予想を書いておく。

 

阪神ジュベナイルフィリーズ見解

今年は重賞勝ち馬が多くレベルは高そう。その中での力関係を見極めるのがポイントだが、やはりアルテミスステークスが1番レベルが高く、直結すると見ている。今年は内がまだ固い馬場状態なので内枠有利と見る向きが多いようだが、あくまで昨年に比べて内が良いというだけで、枠はそこまで影響は無いと見ている。むしろ狙いたい馬が外枠にいったおかげで馬券妙味は高くなって面白くなった。基本的にはコース適正の高そうな馬と、仕上がり早い血統を狙いで予想を組み立ててみる。特に仕上がりの早そうな母父に注目。

 

ラヴェル

アルテミスステークスは、上手く持ち出せなかった2着のリバティアイランドの方が強いと見られているようだが、最後方から33秒0で差し切ったラヴェルの方が上と見る。姉のナミュールよりもこの時点での完成度は高そうで、小倉、東京と違うコースを連勝しているのもプラス。想定では2番人気と思っていたが大外が嫌われたのか前日は4番人気。ペースが緩んで前残りになると怪しくなるが、内枠を引いたサンティーテソーロが引っ張って、それなりに流れると見ているので最後で差し切れるという見立て。しかしハービンジャーキタサンブラックと種が替ってもここまで走る産駒を出すサンブルエミューズは偉大だ。母父ダイワメジャーはこれまであまり走っていなかったが、来年のPOGは凄いことになりそうである。

 

○モリアーナ

新馬コスモス賞と強い勝ちっぷりだったが、前走1800より体型、血統的にもマイルのほうがいい。展開も不問で、ドゥアイズを物差しにすればこの馬の力は上位にランクされる。実はこの馬もラヴェルと同じく母父ダイワメジャーでレース適正は高いと見る。武藤ファミリーの結晶という馬で注目されているが、重賞未勝利の武藤騎手は不安材料でもある。ただ先週も石川裕紀人がG1初制覇したように流れが出来ているので充分チャンスはある。プロレスファン的には武藤敬司引退も後押ししそう。

 

▲ドゥーラ

札幌1800を連勝で進めてきた。レース内容からオークス向きそうな感じだが、勝負強さでここも勝ち負けまであると見ている。母父キングヘイローは超大物のイクイノックスが出現しトレンド血統。しかしこれも8枠が嫌われたのか予想以上に人気が無い。ラヴェルとドゥーラのワイド勝負でもかなり付きそうだ。斎藤騎手がG1未勝利なのも買い要素。

 

△リバティアイランド

本来はアルテミスステークス中心ならこの馬をもっと上位にすべきだが、東京のスローしか経験が無く、どうにもコケそうな雰囲気がする。前走負けて強しとは言っても、結局ラヴェルを差しきれなかったわけであまり過大評価になるようなら危険。コロナで騎乗が微妙だった川田騎手は乗れるようだが、この秋G1の一連の騎乗ぶりを見るとこれも不安要素。ネガ要素ばかり書いたが、2歳牝馬とは思えない馬体をしていて素質は間違いなく高いので押さえには入れておく。

 

△キタウイング

ダノンバラード産駒というだけで買い。最近は馬柱でダノンバラードを見つけたらテンションが上がるくらい好き。とにかくダノンバラードは人気薄で穴を開ける。新潟2歳ステークスがレベルが低いと言われているが、後に勝ち上がった馬も多いのでそれほど低くは無いはず。人気が無い内枠で好走出来る条件は整っている。

 

買わない馬

ウンブライル

10倍以上付くなら押さえようと思ったが前日2番人気。ロードカナロアはコース実績があるが、この馬は1400で強い勝ち方を見せているのが逆に不安。1400の鬼、ダイアトニックがマイルでサッパリのように意外と1400と1600では適正が変わる。全姉のステルナティーアは昨年のこのレースで凡走していまった。人気馬で切るならコレ。

 

あとは阪神マイル連勝のムーンプローブは3着にはあるか。サリオスに乗れなかった松山の意地も見たい。

 

そういえばサリオスが跛行で引退レースを走れなくなるというニュースも入ってきた。サリオスについては言いたいことが色々あるのでまた今度書こうと思う。最後の最後まで運のない馬になってしまった。

ポイチ

本気でサッカーを見たのは何年ぶりだろうか。

 

ワールドカップ前、大して期待されていなかった日本代表は素晴らしい戦いを見せ、私も代表の試合を食い入るように見た。こんなに真剣に代表チームを応援したのは初めて。普段は代表に全く興味なかった私のような人間も振り向かせるだけのチームをポイチ(あえてこう呼ばせていただく)は見事に作り上げた。この4年間どれだけの批判を浴びたわからないが、大事な舞台でポイチは結果で答えを出した。これはかっこよすぎる。

 

代表監督は総理大臣の次、いやもしかしたら日本で一番批判されるポストかもしれない。岡田武史氏は監督当時「負けたら日本に住めなくなる」と家族に言ったという。それくらい本人はもとより家族にまで想像できないほどのプレッシャーがのしかかったか。オマケに結果を残しても戦術についてあれこれと議論の的になる。得られる名誉はあるかもしれないが、批判されるリスクと心労を考えれば割の合わない任務だ。それでも続投には意欲的のようで、これだけ大変な役割でも、それを上回るだけのやりがいがあるんだろう。

ポイチの闘いはまだまだ続く。

 

ジャパンカップ予想

競馬が好きだ。

全然当たらないのだが、G1ともなれば週初めからあーだこーだ色々考えながらYou Tubeの予想動画見て楽しめる。たとえ当たらなくても楽しめれば全然OKなのだ。あとで見返すためにも予想を書いておく。

 

◎ヴェラアズール

今年のメンバーレベルなら充分足りると見て本命。エリザベス女王杯マイルCSと前哨戦の勝ち馬が軽視されて勝つというのが続いている。メンバーレベルが低いと思っていた京都大賞典だったが、スローペースを33秒2で差し切って2馬身半つけたのは圧巻だった。エイシンフラッシュ産駒は斬れる脚が無いパワー型に出る傾向があったが、この馬は父に似た瞬発力を持ち合わせる。アルゼンチン共和国杯から一気にジャパンカップ間で制したスクリーンヒーローとダブることもあり、連軸としての本命。前日時点でシャフリヤール、ダノンベルーガと差のないオッズで一番人気になりそうなくらい人気し過ぎているのは気になるが、今年のメンバーレベルなら仕方ない。鞍上がムーアなのも心強い。ヴェラアズールって言いにくいのが難点。

 

○シャフリヤール

POG馬でダービーを勝ってくれた思い出の馬。個人的な思い入れは置いておいても東京2400での実績を考えれば最上位評価。だが、3歳時から完成度が高かった分、4歳になってからの成長度があまり見られない。欧州の馬場が合わなかった前々走はともかく、前走は割りとアッサリ負けており、伸びしろがどうか。それでも対抗にするのは東京の馬場がまだ高速決着で決まっていることが何より大きく、雨もなさそうなので、この馬が好走できる条件は整っている。

 

ハーツイストワール

東京2400の実績抜群。2400に限らず東京の中長距離であれば無視できない一頭。ジャパンカップハーツクライ産駒の相性の良さと、単勝30倍前後の武豊の不気味さも後押しする。スパッと斬れる脚があるわけではないので勝ち切るまでは難しいと思うが、2.3 着なら十分とあり得る。

 

△テュネス

凱旋門賞を勝ったトルカータータッソの下。高速馬場適正どうかだが、不良馬場とは言え前走までの着差がえげつなく、舐めると怖い目に合いそう。ワールドカップで盛り上がったドイツというのも、いかにもといった感じ。

 

△ヴェルトライゼンデ

前走が案外だが、レーンが乗るので怖い一頭。東京も合うし内枠に入った。このメンバーなら実績上位。

 

買わない馬

ダノンベルーガ

強い3歳世代ではあるが、まだ完成するのは先では。何より川田が秋のG1で散々の結果で買えない。

 

デアリングタクト

さすがにもう厳しい。好きな馬だが。中1週は問題なさそう。

 

日本場のメンバーがイマイチだったが、今年は久しぶりに外国馬が来て楽しみなジャパンカップ。来年から賞金が5億円になるとか。JRA儲かってるな。

ブログ再開します

5年ぶりである。もうこんなブログ誰も覚えていないだろう。何より私も覚えていなかった。なのに何故か帰ってきた。

5年も経てば元号は令和になり、消費税は10%に上がり、コロナが流行り、渡部が多目的し、猪木は死んだ。

私はといえば当たり前だが5年分年老いた。鼻毛や○ン毛にも白いものが混じるようになり、頭皮も薄くなってきた。確実に死に近づきてきている。

何かを残したい。自分が生きた証を残したい。最近特にそう感じるようになった。何が残せるのか。そうだ、ブログがあったじゃないか。5年前に面倒くさくなってやめてしまったブログが。

ということで、ブログを再開することにしたという次第。とは言っても5年前の記事を読み返してみると色々マズイので以下編集。

・広島時事ネタ(情報が古くて混乱させたらいけないので一部非公開。過去記事みたら色々媚びすぎてて見てられなかった)

アフィリエイト狙いの記事削除(不労所得で暮らすのを夢見た時期もありました)

・スポーツ関連の記事も一部編集(サンフレッチェはテレビで要所要所見てる)

 

テーマを決めるとしんどいので、以前と同じ雑記ブログにする。この5年で私の環境も結構変わった。真っ黒クロスケのブラックから転職し、競馬を再開し、釣りを始めた。書きたいことを書く。このスタンスでいこう。

部屋とマリオカートとスーパーカブと私

大して考えていないようにも思われるかもしれないが、ブログの内容にはこれでも結構気を使っている。それ故に書き終わったらドッと疲れが出てくるし、いったい自分は何のためにブログ書いているのか自問自答することもしばしばある。たまには構成とか主張とか考えずに好き勝手書いてみたい衝動に駆られるのだ(いつも好き勝手書いてるじゃねえかと言われるだろうが)。だからちょっと息抜き。しがないおっさんの日常なんて全く需要はないのはわかっているが、これは自分のブログなので書きたい事を書く。

 

 エルボーの教訓

実は2ヶ月前から山口県のとある場所に長期出張中の身。かっこよく言えば新規事業の立ち上げだが実際は自分だけ残されて「あとはお前一人でよろしくやれや」というよくある話だ。いやよくある話なのかどうかはわからないが、とにかく単身赴任中なんである。

とりあえず住むところを決めないといけないので、今回は自分で探す事になった。「今回は」と書いたのは2年前に同じように四国に長期出張した時の思い出したくもない思い出があるからだ。単身赴任で探す部屋と言って多くの人が真っ先に思い出すであろう「夢中で頑張る君へエルボー」でおなじみの何とかパレスと契約したのだが、これが最悪。「静かなところですからゆっくり寝れますよ」などと甘い言葉に誘われていくつかの候補のなかから決めたが、目の前には西村ジョイしかない辺鄙な場所だった。単身生活をしていたら近くにほしいのはコンビニなのだが、コンビニらしきものは一切ない。しかも自分が帰る頃には西村ジョイは既に閉店時間。せっかくだから西村しようにも、あちらから願い下げされてしまっているのだ。俺だってたまには西村したいときもあるのに、シャイな西村は明かりさえついていない。オマケにエルボーの何とかパレスは木造で斜め上の住民の足音まではっきり聞こえるような薄い壁が、さらにイラつかせる。だいたい何であのエルボー物件は、どの部屋でも入った瞬間に木工用ボンドみたいな匂いが充満しているのか。おかげであれ以来ボンドの匂いをかいだ瞬間に、エルボーを思い出してしまうようになった。

そんなわけで今回はエルボー物件には目もくれず、地元の不動産屋を当たってみた。会社から行けと言われて行くのに、部屋も全て自分で探していると本当に何をやっているんだという気分にもなるが、この時点でもうすでに時間が無い。急遽決まったことなので見つける時間は限られていた。慌ててネットで家具付き光熱費込み月額65,000円の単身赴任者用ウィークリーマンションを見つけ、時間がないのでさっさと契約。「四国のときよりは街中だしそこまで不便はしないだろうから寝れればいいや」との考えで契約した時にはエルボーの失敗の事なんて頭の中からは消えている。

 

移動初日、夜までガッツリ仕事が入っていたので昼間のうちに不動産屋のオバさんに鍵だけ渡してもらい、実際にウィークリーについたのは夜中。暗い為周りの環境はよく解らなかったが、まずまず静かそうなところとの印象だった。エルボーには無かった炊飯ジャーと電気ポット、トースターまで置いてある。お、こりゃいいや、自炊し放題だぜ(しないけど)と満足して眠りについたのだが、朝方にトラックのエンジン音で叩き起こされることになる。時計を見れば朝の5時半だ。「早起きの住民がいるもんだ。まあしばらくすると出て行くだろ」と思っていたら何分もエンジンを付けっぱなし。しばらくして出て行ったと思ったらまたトラックが帰ってくる。ズルズルとダンボールを引きずるような音もする。何なんだこの住民は、このウィークリーを倉庫にしてやがるのか、なんて迷惑なヤツなんだと腹が立って寝れなくなりそのまま夜明けを迎える事になってしまった。「何だよ全く…」とブツブツいいながらカーテンを開けたら目に飛び込んできたのは「○○航空」と書かれたトラックが何台もある物流倉庫。終わった。エルボーの教訓は生かされることは無かったのだ。

 恐怖のマリオカート

「まあ朝は早いけど夜はしっかり寝れるから我慢しよう」自分に言い聞かせていたのだが、次の日は次の日で仕事を終えて帰ってくるとドアを開けた瞬間にボウゥゥーン、ボウゥゥーンとエンジン音のような重低音が響いてくる(※夜中の1時半です)。男の「ヒャッホーーーウ!!」と言う声や女が「キャーーー!!」と叫ぶ声も聞こえる(※夜中の1時半です)。単身赴任用のマンションで何でカップルで叫びながらマリオカートやってやがるんだ。アハハハハハなんていいながら笑あっている声も聞こえる(※夜中の1時半です)。仕方が無いのでその日はイヤホンで音楽を聴きながら寝ることにした。弱っ。

「まあこの日はたまたま泊りに来ていただけだから今日は大丈夫だろ」と帰った次の日もマリオカートの宴は相変わらず続いていた。>ボウゥゥーン、ボウゥゥーンという重低音とともに男女の笑い声が響いてくる。それにしてもここまで聞こえてくるなんてどんだけデカイ声で会話してるのか。怒りを通り越して呆れてくる。

ここまで読んだ方は「隣に言いに行けよ!」と思うかもしれないが、なにしろビックリするくらい小市民な私。こんな夜中にマリオカートを叫びながらやっているカップルなんてどんな思想を持っているかわかったもんじゃない。逆上して刺される可能性だってある。自分で抵抗できるとしたらイヤホンで音楽を聴きながら寝ることだけなのだ。

それでもさすがに仕事に支障をきたす程度には睡眠不足になってきたので、不動産屋のオバちゃんに事の一部始終を話す事にした。するとオバちゃんは「あー、隣は長く住まわれている若い女性なんですけどねぇ。それは申し訳ありません、注意しておきます。彼氏でも出来たのかしら?」とのこと。彼氏が出来たかどうかは俺の知った事じゃないが、男連れ込んでマリオカートすんなっつーの。いや、マリオカートかどうかは知らないんだが、俺の中ではもう完全にマリオカートでバナナ落としている絵が浮かんでくるのだ。氷の面でツルツルすべりながらキャーーーー!!とか言いながらやってるんだろとか仕事をしながら考えていたら、不動産屋のオバちゃんが仕事場にやってきた。「本人にメールしたら『趣味の映画を見るために高級スピーカーを買ったんです』って言うんですよ。もう!!まったく!!」と息を切らせながら怒っている。単身用のウィークリーでスピーカー買うなよ。「以前もあったんですよ!!他のお客さんの迷惑になるからやめて言ったのに!!もう本当にゴメンナサイ!!ほらメールで『お隣の方に申し訳ありませんとお伝えください』って!!」とおもむろにメールを自分に見せようとしてきたので「もうわかりました、わかったので今後気をつけてもらったらそれで良いです」と伝えておいた。不動産屋のオバちゃんと見ず知らずの女性のメール内容など見たところで俺に一体なんのプラスになるんだ。というか、こうやって隣の人の情報とか喋ってるんだったらそれはそれで不安だ。自分なんて何ていわれてるんだろう。「幸の薄そうなサラリーマン風情の男性」なんていわれてたりするんじゃなかろうか。

 スーパーカブとの同居生活

 こうしてマリオカート女の恐怖は去ったが、新たな災難がやってくることになる。先の不動産屋のオバちゃんには伝えていたのだが、マリオカート女と逆側の部屋の音がかなり聞こえていた。オバちゃんいわく「大阪のほうから来ていらっしゃるバイク乗りの事務の男性」が住んでいるらしい。そういえばアパートの前にはスーパーカブがとまっていることがある。

マリオカートのおかげでわからなかったのだが、静かになると今度はこのスーパーカブのルーティーンが気になってくるのだ。夜の12時になるとグゴオォォォ…グゴオォォォ…と一定のリズムで聞こえてくる。爆音イビキである。それにしてもこの部屋の壁の薄さには驚く。隣のイビキが聞こえてきたら駄目だろう。ファーーアというあくびまで聞こえてくるし。資料には鉄筋コンクリートと書かれていたが、どう考えてもエルボーと同じベニヤ板で作られているとしか思えない。

そしてこのスーパーカブがリアルに隣にいる事を最も感じさせてくれるのが、部屋にいても聞こえるトイレットペーパーを回すゴロゴロゴロゴロゴロ…ゴロゴロゴロゴロゴロ…という音なんである。なんでゴロゴロゴロゴロゴロって5回以上回すのだろう、回しすぎだろ、キレが悪いんだろうか、とか憶測が膨らんでくる。しかも、自分がトイレに入るタイミングとバッチリあったりすると更に事態は悪化する。便座を上げる音、レバーを回す音、水を流す音、これ以上ない現実と共に迫ってくる。It's real。なんで唐突に英語を使っているのかわからないがとにかく、It's realと表現したい気分になるのだ。

自分が用を足して今まさにトイレットペーパーを回そうとすると、先にスーパーカブにゴロゴロゴロゴロゴロ…ゴロゴロゴロゴロゴロ…とやられたりする。同じタイミングが嫌なのでそんなときは自分は用を足した後もしばらく便座に座り込んでほとぼりが覚めた頃に、やさしくそっとトイレットペーパーを回すのだ。何でこんなにスーパーカブに気を使っているのか自分でもよくわからない。こんな薄い壁一つ隔てて寝ているなんてちょっとした同居生活だ。小さな抵抗としてベッドの位置をスーパーカブ側からマリオカート側に移動させてみたが、それでも状況は大して変わらない。コレを書いている今も玄関ドアの除き窓から駐車場を見ているとスーパーカブは停まっている。もしかして自分と休みが一緒なのだろうか。いや昼から出勤なのか。なんでこんな事を気にしてるのか自分自身でもよくわからないが、休みの今日もトラックとダンボールの音で朝5時半に起きたのが現実です。寝ます。

 

ゆるキャラなのにゆるくない、呉氏だけはガチ。【呉ー市ーGONNA呉ー市ー】

f:id:streamliner77:20170201233947j:plain

 

2017年2月1日、広島県第三位の人口をかかえる呉市が突如として公式PRページを公開した。

「こんなゆるキャラ見たことない!

新キャラクター、呉氏デビュー」

と、でかでかとトップページに打ち上げてPRテーマソングを発表。

テーマソングの名は

”呉ー市ーGONNA呉ー市ー”

 

小室哲哉氏には近年再評価の声があるが、氏がプロデューサーとしてブイブイ言わせていた時代に発売されたTRFの名曲「CRAZY GONNA CRAZY」をフィーチャーしたものだ。90年JPOPど真ん中だった人なら誰でも知っている曲である。

 

とにもかくにも、この”呉ー市ーGONNA呉ー市ー”を見てもらいたい。

www.youtube.com

 

人によって色々な感想を持つだろうが私個人は

 

ゆるキャラに見えてゆるくない。

むしろガチじゃん。

 

と感じた。

 

 

 

実はゆるキャラとは縁が深い広島

そもそも、国民文化祭2000のキャラクターであった「ブンカッキー」を気にいったみうらじゅん氏が、ゆるキャラとして定義したのが始まりとされている。

本来は「地元の人にすら知られていない、うだつのあがらないキャラクター」という定義だったが、ゆるキャラが広まるにつれ人気者になってしまい、いわゆる「狙ったゆるキャラ」が大量に生産されることになった。

そのなかでも、くまもんやひこにゃん、ばりぃさん、ふなっしーなどの活躍は周知の通り。特にくまもんは全国でもほとんどの人が認知するほどの国民的キャラクターになった。

ゆるキャラが認知されることによって、グッズが生まれ、街の観光資源になる。ヒットすればこれほど効果的なPR手段は無い。今でもゆるキャラグランプリは毎年開催され、そのたびに大きな注目を集めている。

しかし、その全てが成功を収めるわけではなく、人気の出ないキャラクター、キャラ設定を間違えたキャラクターなどは淘汰されていく。

ゆるキャラを取り巻く環境は決してゆるくない。

 

呉氏は飛び道具を携えてやって来た

このようなゆるキャラ乱立時代に、鳴り物入りで登場した「呉氏」

ゆるいというより雑にも思える(誉めてる)呉氏は他のキャラとの差別化を図るためにいくつかの特徴を持っている。

 

① 踊れる

ゆるキャラと言えば顔が身長の2/3を占めていて足が短く、動きは制限される場合が多いのでアクションには向かない。

ところが、呉氏は下半身はラメ入りの青タイツを履いてむき出しにすることによって、ダンスという特技を引っ提げて登場してきた。

おかげで全体的にスポンジボブの出来損ない(これも誉めてる)のようになってしまっているが、下半身の自由が利くので色々なアクションが可能だ。

 

②名前のPR

呉(くれ)。

広島にいると全く実感がないのだが、実は知らない人にとっては呉を「くれ」と読むのが難しく、難解な地名なのだそうだ。同じく広島県人にとっては三次(みよし)も似たようなものである。

この点でも呉氏はテーマソングで「くれーしーごなくれーしー」とアピールしながらボディにも「呉」と書かれているので地名のPR効果は期待されるところ。背中には「クレ」と振り仮名まで打つ周到ぶりも見逃せない。

 

③リア充

テーマソングPVを見てたらわかるのだが、なんとこの呉氏には人間(多分)の彼女が存在する。

どうやって付き合い始めたのかは謎だが、ゆるキャラに人間の彼女がいるというのは画期的ではないだろうか。

しかもこの彼女、PVの終盤では自分も踊り始める芸達者ぶり。

今後どうやって展開するのかはわからないが、呉氏のキャラ立ちに大いに役立ててほしいところだ。

 

勝負をかけてきた呉市

呉は古くから軍港として栄えてきた町であるが、大和ミュージアムが開館した翌年を

ピークに観光客が年々減少してきているという。

しかし、ここにきて戦時中の呉を舞台にした「この世界の片隅で」のヒットにより俄然注目度が上がっている。このタイミングで大和ミュージアムだけでなく、他の観光地やグルメなどもPRしたいというのが狙いだと思われる。PR動画に出てくる小村市長の目はマジである。

www.youtube.com

 

今のところtwitterなどのSNSの反応は上々のようで、急上昇ワードにランクインするなどインパクト重視の話題づくりとしては好スタートだ。

ただ、このようなインパクト重視だと「出オチ感」は否めない。

先述したようにブランディングに失敗したゆるキャラたちには悲しい末路を辿るものも少なくない。

毒舌で人気が出過ぎたがゆえに、エスカレートした発言をしてしまい存在そのものが消滅してしまったキャラや、運営費確保の為に着ぐるみ本体をヤフオクで売ってしまったものもいる。

この動画だけで終わらず、常に話題を仕掛けてなければゆるキャラの中で生き残っていくのは難しいだろう。

「こんな事に税金を使うなんて」という声ももちろんあるだろう。そんな人たちも納得できるよう、呉氏は呉に金をもたらすことができるだろうか。

 

…と真面目に書いてみたが、こんな深読みしなくても「案外面白そうだからやってみよーや」的な軽いノリだったりしてw

 

【追記】

7年間、呉のゆるキャラとして活動してきた「てつぞー」が、呉氏誕生によってリストラ引退することになった。

twitter.com

ゆるキャラとして一定の人気があったようだが、「呉氏一本化する」とのこと。実際、呉氏はかなり金かかってそうな気がするので致し方ないか。

 

ゆるキャラの世界は、かくも厳しい…。

 

関連記事

www.dango-farm.com

 

 

 

【書評】「クソゲー番付」は初心者からマニアまで守備範囲が広い

先日、本屋で何か面白い物は無いかと探していたら「ファミコンクソゲー番付」なる本を見つけたので購入。

クソゲー本も数多くありますが、本書はクソゲーの入門書としてはかなり読みやすく、クソゲーを知らない人でも読んで楽しめる出来になっているので紹介したいと思います。

 

 

 

クソゲー番付とはどんな本?

ゲーム黎明期のファミコン時代に発売されたソフトのなかでも、後に「クソゲー」と呼ばれた作品の数々をゲーム画面と解説付きで紹介しています。

当時遊んだゲーマーは「あったあった!こんなゲーム!」と懐かしい気持ちになれるでしょうし、若い世代にはクソゲーの歴史的価値(?)を知ることが出来る構成。

 

特に箱や説明書が紹介されているのはポイントが高いです。(ただし一部のゲームに限るのが残念)

当時のゲームは説明書も味があったんですよね。

明らかに手抜きのイラストだったり、どう考えても要らないようなオマケのシールがついていたり。

挙句の果てには「Ⅱコントローラーは使いません」と断言しているにもかかわらずⅡコン必須のゲームという大ウソまであったりw

こういうのもひっくるめて楽しめます。

 

構成は

・総決算!クソゲー番付

・タレントダメゲー番付

・最弱主人公番付

・バカキャラゲーム番付

と分けて紹介。それぞれ横綱から前頭まで番付を発表しています。

まあこの番付には「このゲームもっと上だろ!」とかそれぞれ思うこともあるでしょうが、まあネタ程度に楽しんでください。

 

そのほか

・懐かしの周辺機器特集

・激レアファミコンソフト

・有名人が語るクソゲーソフト

などのオマケコーナーも読みごたえがあります。

 

なかでも「周辺機器特集」は自分も知らないようなものが結構ありました。

ファミコンタイトラー」なんて自作ビデオに自作のタイトルを入れるだけの機能なのに43,000円もしたのだとか。

誰が買ったんだこんなのw

 

総決算!クソゲー番付

番付は手に取ってお確かめください。

ということで、ここからはここで紹介されているゲームにまつわる思い出など。

 

初っ端なので「たけしの挑戦状」や「頭脳戦艦ガル」などクソゲー界隈ではわりとメジャーなタイトルたちが並んでいます。

たけしの挑戦状」は当時予約してまで購入した思い出深いソフト。

当時のゲーマーの間では「あのたけしが作ったゲームだから絶対おもしれーよ!」と発売前からかなり話題になっていたのですが、そのゲームの出来は別の意味で話題になりました。

このゲームで、離婚するには「いしゃりょう」がかかると知った小4の冬。

 

タレントダメゲー番付

当時はTVタレントがファミコンゲームに関わることが普通にありました。ほとんど監修程度の関わりだったのでしょうが、「田代まさしのプリンセスがいっぱい」など後になって盛大にネタにされるゲームも生み出しています。

 

でも実はここにランクインされるゲームは、ほとんどプレーした記憶がありません。

 

それくらい「タレントゲー=クソゲー」という確固たる信念が自分の中ではあったんですよね。

数々のクソゲーをつかまされた小学生ゲーマーたちは「少ない小遣いでいかにクソゲーを回避するか」という術を自然に身につけていったのです。

 

最弱主人公番付

スぺランカーとかスぺランカーとかスぺランカーとか。

 

本書でも書かれていますが、スぺランカーはいかにしてこの虚弱体質主人公を操作してクリアするかがゲームの肝で、コツを掴めば楽しめるゲームなんですよね。

しかし、当時はあまりの主人公の弱さに完全にクソゲー扱いされていました。

 

30年以上経った現在でも、すぐに怪我をするスポーツ選手を指して「スぺ体質」なんて揶揄するのも、いかにこのゲームのインパクトが強かったのかを証明しています。

 

バカキャラゲーム番付

大人気青春漫画を見事なまでにクソゲー化した「タッチ」や、やたら売れたけど異常なゲームバランスでクリアした者がいたのかどうか不明な「ドラゴンボール神龍の謎」などがランクイン。

どちらかというとタレントゲームと同じ感覚で

クソゲー掴みたくなきゃキャラゲー避けろ」

的な認識が自分の中ではあったような気がします。

 

それでも「北斗の拳」は買ってしまったんですが。

ハートやジャギが倒すと破裂するのは解るけど、シンまで木っ端みじんに破裂するのはどうなんだよって話です。

 

 

 まとめ

 現在でも「クソゲーオブザイヤー」などという企画が残っていることからもわかるように、映画の「ラズベリー賞」的な立ち位置で認知されているクソゲー

しかし当時のクソゲーには、クソほど腹が立つのに何故かやめられないという魅力を持っていたのも事実なんですよね。

レトロゲームの話題になると、名作ゲームよりも断然クソゲーの話題の方が盛り上がるのはその証拠ともいえると思います。

 

本書はそんなクソゲーの魅力に手軽に触れることができる一冊になっています。

周辺機器やプレミアソフトの小ネタも上手くまとめてありますので、持っておいて損は無い一冊ですので興味がある人は是非読んでみてください。

 

この本を読んでいたら、初めて買ったファミコンソフトが「いっき」だった自分をなんだか許せる気分になりました。

 

もう「初めて買ったのはスーパーマリオ」ってウソつかなくてもいいんだ!